ソテツ(Cycas revoluta)は、日本の南西諸島から中国南部、台湾などに分布するソテツ科の常緑低木で、約2億年以上前から姿を変えずに生き続けてきた「生きた化石」として知られています。
独特の質感を持つ柱状の幹と、放射状に広がる濃緑の葉は、ヤシを思わせるシルエットですが、実際にはまったく異なる進化をたどった古代の裸子植物です。
成長は非常にゆっくりで、数十年かけて数メートルほどに達するのが一般的。しかし、小さなうちからすでに風格があり、外構に安定感と重厚なアクセントをもたらします。
最大の魅力は、力強く太い幹と美しい葉のバランス、そして高いメンテナンス性。高温や乾燥に非常に強く、やせた土地でも生育可能で、根に共生する藍藻によって窒素を固定する特性もあります。
そのため施肥をしなくても育ちますが、春や秋に少量の緩効性肥料を与えると、より健やかに成長します。
耐寒性もあり、−5℃程度まで耐える個体も存在するため、関東以南の温暖地では地植えも可能です。
寒冷地では防寒対策を施すか、鉢植えで管理するのが安心です。手入れは年に一度の古葉の剪定程度で、美しいフォルムを維持できます。

また、ソテツは雌雄異株で、雄株には円柱状の雄花、雌株にはドーム状の雌花が付き、赤朱色の種子をつけることもあります。これらの姿は観賞価値が高く、庭に季節感と話題を与えてくれます。
ただし、種子だけでなく、葉や根にも有毒成分(サイカシン)が含まれるため、誤飲には十分ご注意ください。
和モダン住宅や日本家屋にはもちろん、南国テイストのリゾート風住宅ではエキゾチックな雰囲気を演出。さらに、インダストリアルやミッドセンチュリーモダン住宅では、無機質な素材とのコントラストによってその造形美が一層引き立ちます。
ソテツが持つ普遍的な魅力は、どっしりとした佇まいと、時を超えて生き続ける生命力にあります。植えるだけでその場に歴史や時間の重みを感じさせ、住まいの外構に深みと品格をもたらしてくれる存在です。